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三平和男コラム「大衆食堂への思い」
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2025年10月1日
元来、食べることが大好きというか、食べることに貪欲というか、とにかく歳を取っても、食い意地が張っている。
食べる量は多少、減ったとはいえ、朝・昼・晩の三食は、どんなに忙しくても、しっかりと食べている。外出予定がない時の昼食は、妻が作ったお弁当を持参することが多い。
そんな日常の食事事情の話ではあるが、外出先で食事をする時、知らない土地で食事処を探すのが楽しい。夜は、お酒がセットになるため、昼食とは違ったお店選びになり、それもそれで楽しいのだが、昼食のお店を探すほうが、より楽しい。
特に、地方へ行く機会があったときには、「孤独のグルメ」の井之頭 五郎さんになったつもりで、食事処があるかどうかも分からないような場所で、お店を探して、あちらこちらと歩き回るのは一興である。子供の頃を思い出して、ワクワクドキドキし、「腹減ったー」と心の中でつぶやきながら歩き続ける。
そんな時に、突如、現れるのが大衆食堂である。大衆食堂を見つけたときに、頭に浮かぶメニューは、大体、ラーメン・かつ丼・とんかつ・カレー・焼肉定食等といった定番料理だ。これらのメニューがすべて揃っているのは、都会ではあまり目にしなくなった大衆食堂ならではの魅力である。店内では、地元の親父さんやお爺さんたちが、テレビを見ながらご飯をかき込む。そんな光景は、昭和のエネルギーに満ちた時代の原風景と言うには、いささか言い過ぎかもしれないが、腹だけではなく、心まで満たされたような気持ちになる。このようなお店は、当たり前といえば当たり前だが、老夫婦二人で営んでいるところが多い。お店がいつまで続けられるのか、お客さんがいつも店主の健康を気にかけている。そんな温かな関係に包まれたお店が多い気がする。全国各地の大衆食堂が、これからも変わらず続いてくれることを願っている。
暑い夏も過ぎ、やっと涼しい季節になりました。今月も、どうぞ宜しくお願いいたします。